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シミ取り厳禁!②

新たなシミもなく、肌はキレイになるといいたいところですが、元通りに再生できないことがあるのです。顔の肌の薄い組織構造は、皮膚科や形成外科医にとって悩ましい身体の器官でもあります。色素細胞が存在しているのは、肌の構造のスポンジとその上にあるハンカチの間です。専門用語では、「真皮」と「表皮の底の基底層」の間といいます。シミを取るためにハンカチの部分をはがせば当然色素細胞も失われてしまいます。肌が再生して色素細胞も蘇れば良いのですが、破壊されたまま回復できなくなってしまうことがあるのです。その結果、レーザーや薬剤で治療をした部分だけが、白抜きしたような状態になることがあります。

私たち日本人は黄色人種です。肌の色がもともと透きとおるように白い人でも、白人の方々よりも肌のメラニン色素は多い。しかし、シミ取りをして色素細胞が破壊されると、その部分だけメラニン色素が少なくなってしまうのです。結局、小さなシミが消えた後には、白いシミが浮かび上がる。そんな状態がシミ取りでは起こりやすいのです。薄茶色のシミは消えて悩みを解消するはずが、白いシミが目立つようになってしまう。それを避けるには、無闇にシミ取りを行わないことが肝心といえます。

もちろん、シミ取りを行っている医師は、治療内容を事前にお話しする義務があります。そして、放っておくとどんどん大きくなって、数も増えてしまうシミもあるので、全てのシミ抜きが悪いわけではありません。ただ、シミ抜きでは、肌の一部分だけが白くなってしまう恐れがあるという事実を知っておいていただきたいのです。化粧品のシミ取りに関していえば、紫外線と老化に関するシミには、ほとんど効果はありません。以前お話をしましたが、化粧品は医薬品ではなく、自ヌケになる心配もないかわりに効果もほとんど期待できないのです。皮膚科でのシミ取りは悩める人にとって最終手段ですが、そうなる前にシミを作らないよう予防することが大切です。

「シミはシミ取りで簡単に消せる」と思い込むのは止めましょう。医療機関の治療にもリスクがあり、化粧品でなんとかしようと思っても無理なのですから。すでにシミができて悩んでいる方は、一度、医療機関へ相談するのも一考です。ただし、シミ取り治療の前に最も大切なのは、ご自身でできる予防といえます。それ以上シミを増やさないよナにするために、紫外線を避けて細胞の老化を食い止めれば、数を増やさずに済むはずです。「シミ取り」ではなく「シミ避け」を実践してください。それこそがシミの悩みから解放される最善策だと私は思っています。