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きれいな肌を維持できない本当の理由②

アンチエイジングをしても、高齢になれば若い人と比べて機能が落ちるのは当然です。肌の細胞も老化するといいましたが、特に注視すべきは色素細胞の減少といえます。先述しましたが、シミの原因となるメラニン色素を生み出す色素細胞は、肌の弾力やハリを保つためになくてはならない存在です。歳を重ねて、シミだけでなくシワが増えるのは、色素細胞の減少も関係しているのです。色素細胞の老化も、30代以降に始まります。そして、紫外線や激しい運動などによって、細胞の遺伝子が傷つけられていると、老化のスピードは速くなるのです。また、生まれ持った遺伝子の要素も老化に関与します。それは家族歴です。

ご両親の肌がキレイなお子さんは、その遺伝子を受け継いで肌がキレイなことは考えられます。もちろん、逆にシワやシミが生じやすいご両親であれば、お子さんも同じようになりやすいのです。色素細胞を蘇らせるためには、化粧品を塗っても、サプリメントを飲んでもあまり意味はありません。10代の肌を取り戻すことは、日常生活では不可能といえます。では、老化を遅らせるには、どうすればよいと思いますか? 紫外線に当たらないように引きこもった生活をすればよいのですが、先程もお話をしたように、身体の他の細胞への悪影響が生じるため、結局、美肌をキープするのは困難です。つまり、老化から逃れることはできません。

老化した細胞を置き換えるには、再生医療などの最先端の医療技術を活用するしかないかもしれませんが、それも全身の細胞を置き換えられるものではないのです。10代の肌を維持できないのは、色素細胞の老化といいました。それを食い止めるには、健康を維持するための日常生活の見直しがなによりです。化粧品やサプリメントを活用するよりも、まずは、生活習慣を見直していただきたいと思います。見た目にも、色素細胞の老化がはっきりとわかる器官があります。それは髪の毛です。毛髪は、表皮の下の真皮から皮下組織にかけて長く伸びる毛包で作られ、毛包の底には毛乳頭があります。毛乳頭の上の部分の毛母基の細胞が分裂を繰り返すことで髪の毛は伸びていきます。

そして、髪の毛を黒い色にしているのは、毛母基にある色素細胞です。毛母基の働きが活発で、色素細胞もしっかり働いていれば、生えてくる髪の毛はしなやかで色も黒々としています。しかし、30代を過ぎた頃から白髪がチラチラと見え始める人もいます。それは、毛母基の色素細胞の働きが停止しているか、細胞そのものが死滅していることに他ならないのです。毛髪の色素細胞が減少していれば、肌の色素細胞の減少も始まっていると考えられます。白髪を染めるだけでなく、肌の保湿や紫外線防止、加えて生活習慣の見直しにより、肌の細胞を保護するように心掛けていただきたいと思います。