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保湿、紫外線対策、生活習慣の改善だけを徹底しなさい!②

肌に刺激を与えないためには、シンプルなものが望ましい。成分がたくさん入った高価なものをわざわざ購入する必要はありません。お手持ちの化粧品で十分です。そして、少なくとも朝と晩の1日2回の使用によって表皮の保湿を維持してください。肌の表面を保護することで色素細胞は守られます。肌がカサカサしているようなときには、特に意識して保湿をするようにしてください。もちろん、色素細胞を守るために、強い紫外線は避けることもお忘れなく。しかし、紫外線を防止する日焼け止めによって、その成分が肌に合わずに湿疹が生じる、あるいは、汗で流れてまだらになった肌の部分から紫外線が入ってきて、無意識のうちに部分的な日焼けをするなどのトラブルを抱えてしまう人もいます。日焼け止めは万能とはいえません。

そのため、真夏の海水浴では、どうしても肌のトラブルは起こりがちです。大人になったら真夏の海水浴は、肌の健康のために避けるべきです。とはいえ、バカンスを楽しみたいですよね。美肌のために楽しみがひとつ減るのは寂しいものです。日焼け止め化粧品を活用しつつ、ビーチパラソルの日陰と、バスタオルなどで全身をカバーして紫外線をなるべく避けるようにしてください。そして、夜にはオイルなどで顔だけでなく全身の肌の保湿も心掛けていただきたいと思います。そして、肌の表面から栄養を与えるのではなく、身体の内側から肌の細胞が健康になるように心掛けてください。

その方法は簡単です。規則正しい食生活と睡眠といえます。つまり、色素細胞の働きを元気にして、美肌を手に入れるには、肌の表面の保護と健康的な生活習慣の実現が、なによりも大切なことなのです。わざわざ高価な美容液を買うならば、その分、バランスのとれた料理を食べてください。多額の出費で色素細胞を守るために四苦八苦するよりも、「紫外線防止」「保湿」「生活習慣の見直し」に注意していただきたいのです。肌のためだけに「時間とお金をかけたくない!」という方も、この3つのポイントであれば実践できるはずです。

保湿、紫外線対策、生活習慣の改善だけを徹底しなさい!①

シミを生み出す細胞として、一般的には敵視されがちな色素細胞は、肌にとってはなくてはならない存在です。そんな色素細胞は、神経系の一種なので、周辺からさまざまな情報伝達物質を受け取っています。メラニン色素の合成を増やす、あるいは、減らすなどの働きも、周囲からの情報収集の結果として行われているのです。色素細胞へ送られる情報はいろいろあります。その情報に基づいてたくさんの伝令も出されます。紫外線を防御するため、メラニン色素を合成する。さらに、肌の土台となるスポンジの細胞を増やす。あるいは、免疫系の細胞を活性化させる。加えて、神経を成長させる指令など、肌の組織からどんどん伝令されてきます。

それはまるで、大繁盛のレストランの厨房が、次々に注文を受けるような感じです。その指令によって色素細胞は働く仕組みになっています。指令は、紫外線に関与するものだけではありません。肝臓や膵臓などに関係した情報によっても、色素細胞は影響を受けます。ちなみに、肝硬変を患ったときの黄疸は、色素細胞によって合成されたわけではありません。血液の赤い色を支える赤血球からできたビリルビンという黄色い物質が、分解・排泄されずに血中に増えて、それが肌の組織に沈着することで引き起こされます。

黄疸は、色素細胞に関係ありません。でも、伝令によって、身体のさまざまな影響を色素細胞は受けやすいのです。さて、そんな色素細胞を美肌作りに活用するには、どうすればよいと思いますか? ひとつは、強い紫外線を避けることにあります。強い紫外線は、色素細胞を活性化させますが、同時にダメージも与えます。身を守るために24時間体制でメラニン色素を作って疲れ果てると同時に、紫外線からの攻撃で色素細胞そのものが破壊されてしまうのです。強い紫外線は、色素細胞にとっても避けたい相手です。疲れた色素細胞に元気になってもらうために、肌の表面から栄養を届けるという考え方もあります。

たくさんの化粧水や乳液、美容液などがありますが、それらに含まれる成分は、色素細胞にとっては栄養にはなりません。それどころか、ゴシゴシと強い力ですり込むと肌の組織が破壊されて、色素細胞は緊急事態態勢になるために、シミもできやすい状態になってしまいます。化粧品では役に立ちません。色素細胞を保護する最大のポイントは、外部からの刺激を与えすぎないことに尽きます。肌の表面をカバーして、色素細胞に不要な指令が送られないようにする。つまり「保湿」です。余分な成分は不要です。保湿に役立つことだけを考えて美容液を活用するとよいでしょう。

きれいな肌を維持できない本当の理由②

アンチエイジングをしても、高齢になれば若い人と比べて機能が落ちるのは当然です。肌の細胞も老化するといいましたが、特に注視すべきは色素細胞の減少といえます。先述しましたが、シミの原因となるメラニン色素を生み出す色素細胞は、肌の弾力やハリを保つためになくてはならない存在です。歳を重ねて、シミだけでなくシワが増えるのは、色素細胞の減少も関係しているのです。色素細胞の老化も、30代以降に始まります。そして、紫外線や激しい運動などによって、細胞の遺伝子が傷つけられていると、老化のスピードは速くなるのです。また、生まれ持った遺伝子の要素も老化に関与します。それは家族歴です。

ご両親の肌がキレイなお子さんは、その遺伝子を受け継いで肌がキレイなことは考えられます。もちろん、逆にシワやシミが生じやすいご両親であれば、お子さんも同じようになりやすいのです。色素細胞を蘇らせるためには、化粧品を塗っても、サプリメントを飲んでもあまり意味はありません。10代の肌を取り戻すことは、日常生活では不可能といえます。では、老化を遅らせるには、どうすればよいと思いますか? 紫外線に当たらないように引きこもった生活をすればよいのですが、先程もお話をしたように、身体の他の細胞への悪影響が生じるため、結局、美肌をキープするのは困難です。つまり、老化から逃れることはできません。

老化した細胞を置き換えるには、再生医療などの最先端の医療技術を活用するしかないかもしれませんが、それも全身の細胞を置き換えられるものではないのです。10代の肌を維持できないのは、色素細胞の老化といいました。それを食い止めるには、健康を維持するための日常生活の見直しがなによりです。化粧品やサプリメントを活用するよりも、まずは、生活習慣を見直していただきたいと思います。見た目にも、色素細胞の老化がはっきりとわかる器官があります。それは髪の毛です。毛髪は、表皮の下の真皮から皮下組織にかけて長く伸びる毛包で作られ、毛包の底には毛乳頭があります。毛乳頭の上の部分の毛母基の細胞が分裂を繰り返すことで髪の毛は伸びていきます。

そして、髪の毛を黒い色にしているのは、毛母基にある色素細胞です。毛母基の働きが活発で、色素細胞もしっかり働いていれば、生えてくる髪の毛はしなやかで色も黒々としています。しかし、30代を過ぎた頃から白髪がチラチラと見え始める人もいます。それは、毛母基の色素細胞の働きが停止しているか、細胞そのものが死滅していることに他ならないのです。毛髪の色素細胞が減少していれば、肌の色素細胞の減少も始まっていると考えられます。白髪を染めるだけでなく、肌の保湿や紫外線防止、加えて生活習慣の見直しにより、肌の細胞を保護するように心掛けていただきたいと思います。

きれいな肌を維持できない本当の理由①

10代の人の肌と30代、40代の人の肌を比べると、前者の方が肌の弾力やハリがあるのは明らかです。どんなに手入れをしても、40代の人が10代の人と同じ肌の弾力を持つのは不可能ともいえます。50代や60代の中には、30代や40代に見える人たちもいます。若々しい肌ですが、化粧やファッションでごまかしても、10代には見えません。細胞の老化は30代以降加速するからです。どんなに細胞の老化を食い止めても、最初の肌にはリセットできないともいえます。そもそも細胞は、分裂を繰り返して新しいものに置き換わっています。人間の身体が維持されているのは、古い細胞から新しい細胞に置き換わっているからです。

ところが、この細胞分裂がある時期を境に減ってしまう、あるいは、できなくなってしまうのが「老化」です。新築した家も、何年開かに一度、壁を塗り替えるなどしてリフォームをすると、建物はキレイで機能的に維持されます。しかし、新築の家ではありません。細胞も、大人になって身体が出来上がったときが新築された状態であり、リフォームをしつつ維持しているのが、細胞分裂により細胞が置き換わっている状態と考えください。リフォームができているときには、家は維持されているといいましたが、リフォームをしなくなれば家は荒れ果てて行きます。一生涯、こまめにリフォームをすることは家に対してならば行えますが、細胞に対してそれをコントロールするのは、今のところ不可能です。不老長寿が実現していないことでもおわかりいただけると思います。

老化の理由として、細胞には、細胞分裂の回数があらかじめプログラムされているという説があります。最終的な回数を迎えると細胞は停止あるいは死んでしまうのです。また、細胞の中には、設計図ともいえる遺伝子があるのですが、これが傷つくことで、細胞の修復する能力が低下するという説もあります。設計図を失うために、家のリフォームができなくなるといったイメージです。加えて、設計図が改ざんされて、本来望んでいたリフォームではなく、家を破壊するようなことも起こります。それが病気のがんです。そんな諸説から、一般的に人間の寿命は最高で120歳程度といわれています。100歳になっても元気な方はいますが、10代と同じ運動能力や身体機能を維持しているわけではありません。

シミ取り厳禁!②

新たなシミもなく、肌はキレイになるといいたいところですが、元通りに再生できないことがあるのです。顔の肌の薄い組織構造は、皮膚科や形成外科医にとって悩ましい身体の器官でもあります。色素細胞が存在しているのは、肌の構造のスポンジとその上にあるハンカチの間です。専門用語では、「真皮」と「表皮の底の基底層」の間といいます。シミを取るためにハンカチの部分をはがせば当然色素細胞も失われてしまいます。肌が再生して色素細胞も蘇れば良いのですが、破壊されたまま回復できなくなってしまうことがあるのです。その結果、レーザーや薬剤で治療をした部分だけが、白抜きしたような状態になることがあります。

私たち日本人は黄色人種です。肌の色がもともと透きとおるように白い人でも、白人の方々よりも肌のメラニン色素は多い。しかし、シミ取りをして色素細胞が破壊されると、その部分だけメラニン色素が少なくなってしまうのです。結局、小さなシミが消えた後には、白いシミが浮かび上がる。そんな状態がシミ取りでは起こりやすいのです。薄茶色のシミは消えて悩みを解消するはずが、白いシミが目立つようになってしまう。それを避けるには、無闇にシミ取りを行わないことが肝心といえます。

もちろん、シミ取りを行っている医師は、治療内容を事前にお話しする義務があります。そして、放っておくとどんどん大きくなって、数も増えてしまうシミもあるので、全てのシミ抜きが悪いわけではありません。ただ、シミ抜きでは、肌の一部分だけが白くなってしまう恐れがあるという事実を知っておいていただきたいのです。化粧品のシミ取りに関していえば、紫外線と老化に関するシミには、ほとんど効果はありません。以前お話をしましたが、化粧品は医薬品ではなく、自ヌケになる心配もないかわりに効果もほとんど期待できないのです。皮膚科でのシミ取りは悩める人にとって最終手段ですが、そうなる前にシミを作らないよう予防することが大切です。

「シミはシミ取りで簡単に消せる」と思い込むのは止めましょう。医療機関の治療にもリスクがあり、化粧品でなんとかしようと思っても無理なのですから。すでにシミができて悩んでいる方は、一度、医療機関へ相談するのも一考です。ただし、シミ取り治療の前に最も大切なのは、ご自身でできる予防といえます。それ以上シミを増やさないよナにするために、紫外線を避けて細胞の老化を食い止めれば、数を増やさずに済むはずです。「シミ取り」ではなく「シミ避け」を実践してください。それこそがシミの悩みから解放される最善策だと私は思っています。